狼達は今 LOS LOBOS「TIN CAN TRUST」 [ROCKでいこう]
2011年8月18日(木)
ロス・ロボスは、カリフォルニア州ロサンジェルスのバンド。
結成は1974年と古い。
しかし有名になったのは、若くしてなくなったヒスパニックのスター、リッチー・ヴァレンスを描いた映画「ラ・バンバ」の主題歌によってである。
このことから想像がつくように、メンバーのほとんどがメキシコ系。
大体L.A.と言うのは昔からヒスパニックの多い土地なんだそうだ。
ここのところ、そのロス・ロボスの「Tin Can Trusut」を聴いている。
2010年のリリースで、今のところ最新作。
ロス・ロボスのCDを聴くなんて、久しぶり。
スーザン・テデスキーが1曲コーラスで参加しているというので、買ってみた。
でもかけてみると、スーザンの存在感はあまり無く、デヴィッド・ヒダルゴの声の良さに、聞きほれる結果となった。
鼻にかかった、ちょっとレイ・デイヴィスにも似た歌声。
ただし全体的に、キンクスより重心が低い。
2曲目も、そんな感じ。
で、3曲目の「Yo Canto」に、ぶっ飛ぶことになる。
スペイン語で歌われた、ラテン・ナンバー。
これが良いんだ。
メキシコ系という自らのルーツに思いをこめた曲。
ラテン・ロックと言うより、ラテン歌謡みたい。
サザンとか、殿様キングスを思い出した。
もっとも、あからさまにラテンなのは、これと10曲目の「Mujer Ingrata」(こちらはポルカ調)ぐらい。
後は、哀愁漂う西海岸ロック、てな感じである。
ただ、どこかとんがった感覚があって、口当たりが良いだけの音楽とは一線を画している。
以前は、そのロックな(ビリビリとした)部分がうるさく感じた。しかし今は、すっと聴ける。
昔のアルバム「The Neighborhood」も引っ張り出してみる。
なぜか、こちらも聴きやすい。
だったら、もっとしつこく追いかけてきても良かったわけだが、それは今更しょうのないこと。
何しろ、音楽を聴くこと自体に、情熱を失っていた時期もあったわけなのだから。
やはり、ロック54のなせる業か。
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