天使と悪魔 池袋 芸術劇場 スーパー・エキセントリック・シアター「オーマイ ゴッド ウィルス」 「ふくろ」「OASIS」 [東京]
2010年10月7日(水)
池袋に来た。
今日は芸術劇場で、SETの芝居を観るのだ。
開場13時、開演14時なので、まずは昼飯。
西口へ出て、目の前の道をずっと行く。
昼飯のついでに、ネットで調べたロック・バーの場所を確認しておこうという魂胆である。
途中、「えるびす」というつけ麺の店が目に付き、入ってみる。
しかし、何人か店内で席待ちの人間が居たので、退散。昼飯を食うのに、並びたくない。
ロック・バーの場所を確認した後、「ちゃんぽん本舗 長崎や」という店で皿うどん。ボリュームがあり、満腹。
「リンガーハット」のようなチェーン店かと思ったら、どうも違うようだ。
昼飯を食った後、「芸術劇場」へ。
今回のタイトルは「オーマイ ゴッド ウィルス」。
ダム建設中止にゆれるハルマゲ村を舞台に、天使と悪魔が戦いを繰り広げる、という話。
小倉久寛は悪魔の一人、チビル。大仰なせりふを脱力系に演じ、妙におかしい。
三宅裕司は、なぜか作品を書けなくなった小説家。
彼の心の中には、知らぬ間に悪魔が住み着いていた。
それがチビルの手によって外へ出てくる。
その名も、切り裂かれジャック。
相手に自分を切り殺させ、罪悪感を植えつけるという手口を使う。
この「罪悪感」と言うのが、作家の中にも根強く巣くっている。
それが過去に創作したキャラクターとして、ジャックとともに表に出てきてしまう。
一方、ハルマゲ村の住民達には「ケガレの無い美しい心」というものへの志向性があり、そこを天使達につけ込まれることになる。
天使達は「エンゼル・ウィルス」という物を持っていて、これを打つと嘘のつけない体質になってしまうのだ。
しかし人間によって効く効かないが有り、同じようにウィルスをうったにもかかわらず、作家にだけは何の影響も及ぼさない。
それだけ、彼の心に巣くう闇は深いわけだ。
この天使に洗脳された村人達と、作家および作家の罪悪感を体現したキャラクター達、そして天使と悪魔達が入り乱れ、やがて決戦の時がやって来る。
初心に戻ってアクションを多めにしているが、ベテラン勢は結構きつそうである。
芝居の後、まずは近くの「ふくろ」に行く。
カウンターの空いてる席に座って、瓶ビール(スーパードライ大瓶 450円)。
つまみはシメサバ(450円)と、レバ炒め(450円)。
シメサバは普通だが、レバ炒めは量が多い。つまみと言うより、定食のおかずだ。
しかし、おかずをつまみに飲むというのも、大衆食堂の楽しみなのだ。
ビールの後は、ホッピーセット(焼酎190円 ホッピー190円)。
ジョッキには、たっぷりの氷。
他に、氷の入ったアイスペールが出てくる。追加は自分で、というシステムだ。
氷が入っているので、焼酎は半分まで。
そこにホッピーを入れて、これも半分。
この感じで行くと、1セットでジョッキ2杯分。
もっと薄目でも良いし、濃い目で攻めることも出来る。
たっぷりのしかもキューブの氷が入ってくると、たいていがっかりするもんだが、ここに関しては、これで良いのだ、思わせるものがある。
マドラーが入ってこないのも良い。
ジョッキ2杯飲んで、2品完食。
さて、どうしよう。
と言うのも、今日は朝から体調が今一。
しかし酔いも有るのか、今は良い感じである。
よし、もう少し行こう。
ホッピーセットを、お代わり。
つまみは、アジフライ(400円)。例によってソースで。
しかし一枚だけなので、なんか物足りない。
結局、ハムエッグ(350円)も頼むことになる。
定食系おかずの、オンパレードである。
シメサバとアジフライは合わせて一食としても、全部で3食分だ。
我ながらよく食べる。
定食なら三食続けては、とても食べられないだろう。
ここいら辺が、酒のマジックだ。
さすがに、これでお勘定。
計 3,060円
駅の連絡通路を潜り抜け、東口へ出る。
これから目指すバー「OASIS」はこっちなのだ。
さっき場所を確認したバーとは別。
なぜかと言うと、こっちのほうが早くから(18時)やっているから。
調子がよければ、ロック・バーのはしごをしようという計画である。
途中、パルコのタワーレコードでサンタナのファーストを買い、店に向かう。
場所は、駅を出て左手のごちゃごちゃした一角の地下。
映画館の「新文芸座」が近く、店を訪れるのは初めてだが、すっとたどり着いた。
カウンターとテーブル数卓の、こじんまりとした店内。
開店してすぐなので、先客はカウンターの奥のほうに座る。
カウンターの中には、きちんとバーマンの格好をした若いお兄さん。
店の作りも、落ち着いた感じ。
かかっている音楽の音量も、控えめだ。
HPによると、ウェストコースト系のロックバーとのこと。長髪にバンダナを巻いたお兄さんが居るかと思っていたが、まるで外れた。
こちらのラフな格好が、ちょっと恥ずかしいぐらい。
とりあえず目に付くところにメニューが無いので、カウンターの上にボトルのあったジム・ビームをロックで。
更に、ミックスナッツも頼む。後から考えると、これは失敗だった。
ジム・ビームとともに、お通しの柿ピーが出てきた。
もう腹は一杯なので、これをつまみながら飲んでいればよかったのだ。
その後に出てきたミックスナッツは、一人でつまむには量が多い。
まあ、しょうがないが。
さっきからかかっている音楽は、なんだか聴き覚えがある声とメロディー。
お兄さんに聞くと、ニール・ヤングである。
そうか。昔CDを持っていたが、なんとなく肌にあわず、最近はご無沙汰だった。
しかしこういうところで聴くと、なかなか良い感じに聞こえるから不思議だ。
段々、お客さんも入ってくる。
アベックもいれば、一人客もいる。
店の人が、もう一人入ってきた。マスターらしい。
リトル・フィートが好きだと言うと、「デキシー・チキン」をかけてくれた。
このあたりで、ジム・ビーム3杯。
元々は、ここはこれぐらいで切り上げて、西口の店も訪れてみる予定だった。
しかしミックスナッツが、たっぷり残っちゃっている。それに、もう移動するのも面倒くさい。
腰をすえることにし、オールド・クロウに切り替え3杯。
調子に乗っているのか、ペースも速い。
「お客さん、強いですね」と言われるが、あれはちょっと気をつけたほうが良いよと言う意味だと思う。
店にとっても、初めての客は、どれぐらい飲めるかわからないのだ。
ナッツも無くなったし、ここらでお勘定。
計 3,670円
家に帰ってHPを見ると、ジム・ビーム、オールド・クロウともに530円である。
また、これは後で考えたことだが、BEAMは光線。なんとなく雲の合間から降る注ぐ光などを思い浮かべる。
そしてCROWは、カラスを連想させる。
オールド・クロウは、1835年に創立されたオールド・クロウ蒸留所によって開発されたバーボン。その名は創業者のジェイムズ・クロウ博士に由来している。
ジム・ビームはバーボンの代表的なブランドで、創業者は農夫ジェイコブ・ビーム。
JACOBはヤコブだ。ヤコブは、旧約聖書の創世記におけるヘブライ人の族長の名でもある。
現在、オールド・クロウは、ジム・ビームを作っている会社が製造している。
これを、カラスは光の束に吸収されてしまった、という風に見ることも出来るな。
まあ酔っ払って考えたことなので、だからどうだといわれても困るが。
ちなみにオールド・クロウおよびジム・ビームの歴史についてはアサヒビールのHPを参照した。その中で「ジム・ビーム」はサザン・ロックの雄、レーナード・スキナードを応援しています、というコーナーがある。そこで「サザン・ロック」とはジャズやカントリーの流れも含むアメリカ南部のロック、と解説している。
これって不自然じゃあないか。
大事な要素であるブルースが抜けている。
やはりブルースは、悪魔の音楽なのだろうか。
果たして、チビルは大丈夫だろうか。
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