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京急本線呑みある記 その42 平和島 酒蔵「初音」 [京急本線呑みある記]

2011年7月8日(木)

 上大岡で「アイ・アム・ナンバー4」を観る。
 強力な敵に滅ぼされた星から逃げてきた9人の若者達。
 地球のあちこちに散らばり、逃亡生活を送っている。
 そのうちの4番目のメンバーが主人公。
 おなじ星出身の保護者と一緒に暮らしている。
 保護者は、とにかく目立たないようにするのが一番と彼を諭す。
 しかし、ナンバー4は地球で言うと高校生ぐらいの年齢。とにかく学校に行きたくてしょうがない。
 なぜ異星の人間が、そこまで地球の学校にこだわるのか。
 その辺の説明は、まるでない。
 俺様が一番と思っているジャイアンみたいな奴が現れたり、そいつにいじめられるオタク少年が現れたり。ビデオやカメラが好きな、
ちょっと変わった美少女が現れたり。
 前半は、もう典型的な学園物のノリ。
 で、だんだん変な顔をした敵が暴れ始めて、話がハードになっていく。
 この辺、ハリー・ポッターみたいでもあるな。
 私ぐらいの年齢だと、手塚治虫や石の森章太郎のマンガを思い浮かべるのではないか。
 「選ばれし9人の若者」なんて、お前らは「サイボーグ009」か、なんて言いたくなる。
 あるいは「幻魔大戦」。
 ツッコミどころはいくらでもあるのだが、これはもうこういうものとして楽しむのが正解だろう。

 映画の後、京急に乗って、ばっぴゅーんと平和島まで行く。
 着いたのは、午後の3時45分ぐらい。
 先日復活したばかりの「京急本線呑みある記 その42」である。
 平和島といえば競艇場がある所、くらいのイメージしかない。
 後、映画館があったっけか。
 地図で観ると、公園もあるようだ。
 色々企画が考えられるが、あんまり考えちゃうとかえって縮こまっちゃう。
 そのまま2年が過ぎたりするわけで、あまり考えずに乗り込む方がいいだろう。
 改札を出ると、目の前には京急ストア。
 そこから買い物籠を持った輪島功一が現れ、みんなが「Hey!輪島」と声をかける。さすが平和島だ・・・なんて事は、もちろん無い。
 
左へ行くと、すぐに高架の道路。
 第一京浜である。
 それほどそそられる光景じゃあない。
 反対側へ出てみる。
 と、これは凄い。
 いきなり4~50年前にタイムスリップしたかのような商店街がある。
 まずはそこから左、京急の高架沿いに歩いてみる。
 蕎麦屋、大衆食堂、八百屋などどれもかなりディープな雰囲気である。
 なぜこちらに歩き出したかと言うと、これだけはネットで調べてきた「にしむら」という焼き鳥屋があるはずなのだ。
 しかし気分が浮ついてしまい、気がついたら大きな道路に出ていた。
 環七通りである。
 そこで右へ折れ、駅から遠ざかるように歩く。
 しばらく歩いてからまた右折。
 行く手に中学生の姿が見える。
 左手に有るのは中学校のようだ。
 この辺で駅前方面へ戻ろう。
 このあたりは普通の住宅街である。
 衝撃的だった商店街は、駅近くのエリアだけのようだ。
 真ん中の通りに、大衆酒蔵「初音」と言う店を見つける。
 時間が時間だけにまだ開いてはいないが、いかにも早くから開きそうな雰囲気を漂わせている。
 ちょっと頭にとめておこう。
 それから更に、そのあたりをぐるぐる歩き回る。
 気がついたら30分ほどたっていた。
 目当ての「にしむら」の場所もわかったが、開いているんだか良くわからない。
 またも「初音」の前に戻ると、暖簾が下がっている。
 時刻は4時20分頃。
 よし、ここにしよう。
 通りに面して左右に入り口がある。
 右側の引き戸を開けて入店。
 入ってすぐにⅠ字型のカウンター。
 カウンターをはさんで、左右に椅子が並べてある。
 右手にはテーブル席。
 左手には、もう一本のカウンター。
 短辺の極端に短い逆L型で、そちらは片側だけに椅子が並べてある。
 Ⅰ字型のカウンターの奥には、先客が一人。
 私は、入り口の近くに陣取った。
 注文を取りにきた親父さんに、ビンビール(キリンラガー大瓶 490円)を頼む。
 つまみは、タコブツ(390円)とポテトサラダ(320円)。
 下町の大衆酒場を意識してみた。
 まあ、いつのもと変わらないと言うことも出来る。
 ビールの冷えは、今ひとつか。
 しかし、うだるような暑さの中、歩き回ったもんで、すいっと喉の奥に消えていく。
 店内を見渡してみれば、これが実に大衆酒場。
 カウンターの下、つま先の当たるあたりのベニヤはみんなはがれている。
 カウンターの板は、ところどころガムテープで補修してある。
 壁には品書きの他に、切り絵だか版画だかが数点。
 更に、森とか池だか田んぼだかを写した写真。
 ごちゃごちゃしているが、不潔感は無い。
 これは大事だよね。
 先客のおじさんと店の親父さんは、電車の話をしている。
 大雑把にまとめると、混んでいる電車は苦手だということ。
 そこから段々、このあたりの昔話へ。
 海沿いの町はどこでもそうだが、ここも昔は海がもっと近かったらしい。
 もっとも、かなり汚い海だったらしいけど。
 この手の話は、大衆酒場にとっては宝物みたいな物だ。
 4時半を過ぎたあたりから、ぽつりぽつりと他の客も入って来る。
 一人ずつ入ってきてカウンターに座るが、お互いに知り合いらしく、結局テーブル席に移ったりして。
 話し口調も江戸前である。
 いいなあ、この感じ。
 私はビールがなくなったので、酎ハイ(340円)に移行。
 甘さの無い、完全ドライの酎ハイだ。
 これが、ちょっと甘めのポテトサラダに合う。
 ホッピーの無い店では、ビールの後に困ることが多いので、助かる。
 すっきり、しゃっきり、気分よし。
 お勘定1540円払って駅へと向かうと、丁度、特急が来た。
 これで横須賀の最寄り駅までは、一直線である。

  
 


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