DC下町裏長屋 ジョージ・P・ペレケーノス「終わりなき孤独」 [本]
2011年4月17日(日)
昨日読み終わったペレケーノスの「終わりなき孤独」のことなど。
ワシントンの黒人探偵、デレク・ストレンジ・シリーズの第2弾。
冒頭、街のチンピラが描かれ、やばい雰囲気を漂わせる。
場面変わって、デレクの元に2人の女が現れる。
依頼は、家出して売春をしている10代の少女を回収すること。
2人は、そういうことを使命にしているのである。
しかしデレクはこの仕事を、相棒のテリーに任しちゃう。
で、本人は地域の子供達を相手にフットボールのコーチをしたり、古くからの友人に頼まれて娘の交際相手の素行調査をしたりしている。
プライベートでは(まあフットボールのコーチもプライベートだが)事務所の女性ジャニーンと付き合っている。
ジャニーンには亭主はいないが息子が一人いる。
デレクはその息子、ライオネルにとっても父親でありたいと思っている。
しかしライオネルは年頃なので、そんなデレクに反発もする。
デレクの方にも今一つ踏み出せないところがあって、それはデレクの風俗通いに原因があるようだ。
てな話が同時並行的に進んでいく。
主人公をもっと能天気なやつにしたら、山手樹一郎が書いてもおかしくない。
元警察官のデレクが浪人者で、DCの下町が裏長屋。
相棒のテリーが恋に落ちちゃったりするあたりも、そんな感じである。
まあアメリカなので話はどんどんハードになり、怒涛のクライマックスを迎える。
ここいらへんが、さすがペレケーノスである。
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