時は流れて 広瀬正「タイムマシンのつくり方」 [本]
2009年1月3日(土)
広瀬正「タイムマシンのつくり方」読了。
タイムマシン(タイムトラベル)に、とりつかれた作家の短編集。
昔のSFの、懐かしい手触りである。
筒井康隆の解説も、日本SFの黎明期を扱っていて、力が入っている。
作品中でも触れているが、本も映画も一種のタイムマシンだ。
以前(たぶん高校生の頃?)、読んだことがある。
広瀬正は、もう亡くなった後だった。
ややこしい話が多いなあと言うのが、当時の感想。
で、代表作「マイナス・ゼロ」も読まずじまい。
今回は、面白く読めた。人間ある程度生きると、時の流れと言う物に特別な感情を抱くようになるのだ。
広瀬正は、長編型の作家らしい。
「マイナス・ゼロ」にも、そのうち挑戦しよう。
昔のSFは、心のふるさとだ。しかし、いつになるかな。
ここの所、日本の短編と言うくくりで本を読んでいる。
一番、しっくり来るのだ。
ちなみに、去年読んで面白かったのは、山本周五郎、山手樹一郎の時代小説。
さらに去年の暮れから、ちくま文庫で清水義範のパスティーシュ作品集が出ている。これも、見逃せない。
次は、清水義範の「猿蟹合戦とは何か」で決まりだろう。
ただ、いろんな作家を読んでみたい気もある。
どうせ清水義範を読めば、色々読みたくなるに決っているのだ。
漠然とした計画を立てれば、月に一冊、年間12人の作家の短編集を読みたいと思っている。
私の読書ペースは、月に1冊から2冊。
計画をクリアすることは難しくないが、清水義範の残りの5冊だって、ヘタをすると来年回しだ。
まあ、計画を立てそれをクリアした所で、何にもなるわけじゃあないんだけど。
年の初めに、あれこれ考えるのは、楽しい物なのだ。
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