映画は人を結ぶ 和田誠 三谷幸喜「これもまた別の話」 [本]
2010年12月18日(土)
エッセイ十番勝負 その九は和田誠 三谷幸喜「これもまた別の話」。
これもまた対談集なのだが、かたいこと言いっこなし。
「それはまた別の話」の続編にあたる。
扱っている映画は「ジョーズ」「「赤い河」「アメリカの夜」「5つの銅貨」「ニノチカ」「男はつらいよ」「薔薇の名前」「タイタニック」「 猿の惑星」「マダムと泥棒」「カサブランカ」「雨に唄えば」と新旧の名作がずらり。
和田誠が昭和11年生まれで、三谷幸喜が36年生まれ。親子ほど年が違う。
したがって同じ作品に対する感じ方も違うわけだが、案外上手くかみ合っている。
ここいらへんが映画の良いところだ。
私も映画の話なら、結構年が離れていても何とかなりそうな気がする。
これが音楽(特にポピュラー・ミュージック)となると難しいのだ。
ビートルズ以降ならともかく、たとえばトニー・ベネットとかペリー・コモとかになると、もうお手上げである。
じゃあ現代のほうはどうかと言うと、更にわからない。
かつてのマイケル・ジャクソンやマドンナに相当するスターって、今は誰なんだろう。
レディー・ガガとかかなあ。
映画の場合、いまだにクリント・イーストウッドやデニーロが第一線で活躍しているわけで、世代間の分裂が比較的少ないのではないかと思う。
本書でとりあげられている寅さんシリーズなんてのも、その最たるもんだ。
あの成功は、設定の妙と、渥美清が老けないキャラだったことだろう。
もう一つの長寿シリーズ「座頭市」は、老けてもいい設定だったのが良かったのかな。
逆に「若大将」シリーズなんかはもっと早くにやめて、007みたいなのに鞍替えしていれば良かったのになあ、てのが私の意見だが、これもまた別の話である。
コメント 0