新宿でブルース 新宿「つるかめ」「キャデラック・レコード」「宝来屋」 [東京]
2009年8月21日(金)
新宿に映画を観に行く。タイトルは「キャデラック・レコード」。
京急で横浜まで行き、湘南新宿ラインへ乗り換えれば、新宿まではあっというまだ。
まずは昼飯。「居酒屋礼賛」を参考にして、思い出横丁の「つるかめ」へ。思い出横丁へ足を運ぶこと自体初めてである。意外とこじんまり。路地の狭さには、ちょっとドキドキするものがある。
「つるかめ」に入店したのは12時30分。まだ準備の途中だったらしく味噌汁が出来ていないとのこと。揚げ物もダメ。ということでサバ味噌煮を定食にしてもらう。もっとも、定食っていっても、サバの味噌煮にどんぶり飯が付くだけだ。食べてる間にシジミの味噌汁が出来たので、それもつけてもらう。〆て700円。イメージからして大衆食堂だと思っていたんだが、飲む人の方が多いのかな。昼飯時真っ盛りだというのに、出るときにいた客は他に3人しかいない。常連さんらしき人は「今日は早いね」なんて言ってるし。
飯を食った後、靖国通り沿いの「新宿ピカデリー」へ向かう。新しい映画館らしく、白くてピカピカである。
チケットを買い再び外へ。開映まではまだ1時間以上ある。紀伊国屋書店やコーヒーショップで時間をつぶし、映画館へ戻る。
真夏の新宿で時間をつぶすのは、いささか疲れた。しかし「キャデラック・レコード」は、それを吹き飛ばす素晴らしさ。シカゴの名門ブルース・レーベルであるチェス・レコードの歴史を描いた映画だ。そう、あの「ドリームガールズ」のブルース版といった趣である。
チェスレコードのオーナー、レナード・チェスとマディー・ウォータースが主人公。当然リトル・ウォルターも出てくる。チェスはポーランド移民で、野心家のビジネスマン。しかしブルースに対する愛情があり、その目(耳?)は確かだ。マディーは、親分肌のミュージシャン。リトル・ウォルターは、才能あるチンピラとして描かれている。
そこへウィリー・ディクソン、ハウリン・ウルフ、エタ・ジェイムズ、チャック・ベリーといった一癖ある面々が次々と集まって、男臭い物語が展開する。
もっとも、エタ・ジェイムズは女だけど。演じたのはビヨンセ・ノウルズ。「ドリーム・ガールズ」では、ダイアナ・ロスをモデルにした役をやっていた。ハリウッドは素晴らしい才能を手に入れたものだ。
まあビヨンセも素晴らしいのだが、それ以上に衝撃を受けたのがハウリン・ウルフ。演じたのはイーモン・ウォーカーと言う役者さん。まるで知らないが、レコード・ジャケットで見ていたウルフが、まんま生き返ったような存在感がある。で、こちらも親分肌の男で、当然、マディーと火花を散らすわけだ。
ブルース・ファン必見。そのうちDVDにもなるだろうけど、出来たら映画館で観てもらいたい。
映画の後、また思い出横丁に戻る。
今度は線路沿いの炭火串焼き「宝来屋」。これも「居酒屋礼賛」で予習してきた。
16時30分頃で、すでに3分の1ぐらいはうまっている。もっとも2階もあるようで、グループ客は2階に案内されている。
私はカウンター席に座り、生ビール(480円)を頼む。お通しはスパサラ。
串焼きは2本からとのこと。レバ、タン、シロ(各120円)を2本ずつ塩で頼む。
「串焼きは時間がかかるので、こちらからもどうですか」とすぐ出るつまみのメニューを差し出す。それではと枝豆(370円)も注文。
枝豆は店によって出てくる時間がまちまちだが、さすがにすぐ出てきた。しかし結構な量で、これは選択を誤ったな。だいたいつなぎなら、お通しがあるのだ。せいぜい冷奴ぐらいにしとけばよかった。
実際、枝豆3分の1も食べないうちに、串焼きが出てきた。レバとタンは美味い。シロは、まあこんなもんだろう。皿にカラシが添えられているので、たまにつけて気分を変える。
ビールの後はレモンサワー(320円)。氷たっぷりで、アルコール度数は低めだ。もっとも最近の私は、すっかり酒に弱くなった。これぐらいで丁度良いとも言える。
だいぶ混んできた。
レモンをもう一杯お代わりし、お勘定。
計 2,530円
帰りは湘南新宿ライン、横須賀線と乗り継げば、通勤ラッシュの前に衣笠までたどり着くことが出来た。
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